研究院专稿 中国の巨大な人口と次第に加速する高齢化のトレンドのため、中国のシルバー産業はずっと巨大な潜在力を秘めた市場であり、これはとても確実な未来である。そのため早くも20年前から、外資は中国のシルバー市場に進出を始め、中でも日本の企業が最も活発であった。しかし今日になっても、中国のシルバー市場で金脈を掘り当てた日本企業は多くない。

伝統的シルバー企業の模索は成功せず

日本は年季の入った高齢化社会であるため、シルバー産業は既に成熟したシステムをつくりあげている。2010年、日本政府が出した「新成長戦略」のなかで、積極的に中国などのアジア市場に「医療・介護・健康などの関連産業」を輸出するべきであると明確に指摘されている。日本政府の政策支援と潜在的な巨額な利潤という誘惑のもとで、日本のシルバーケア企業が中国のシルバー市場に参入を始めたが、その後の3年間に中国のシルバー市場に参入した日本企業は、ウイズネット、メディカル・ケア・サービス、ニチイケアネットなど少なくとも9社あった。

高齢者介護に関わる政策、文化・習俗、収入レベルなど多くの複雑な要素の影響を受けるため、中国の国情にあったシルバー産業の発展の道を探し当てることは易しいことではなく、特に中国を十分に理解していない外資企業は往々にして予測不可能なリスクに見舞われる。こうした市場リスクを下げるため、真っ先に中国に入った日系企業は「軽資産輸入」モデルの高齢者介護運営企業で、主に運営管理や介護カウンセリング、研修などを主要な業務タイプとするものであった。彼らは中国にブランドを輸出し、初歩的な市場教育を完成し、自分の知名度を上げて、中国のシルバー市場を取ろうと考えたのだ。

このように用心深く進めても、中国のシルバー市場の難しさは予想を超えるもので、中日の文化的差異、市場が未成熟、企業自身に融通性がないなどの理由により、全体として進展ははかばかしくなかった。2016年7月、ウイズネットは2012年に成立した大連維斯福祉健康管理有限公司のすべての株式を株式会社日中医療福祉支援機構へ譲渡している。

「新勢力」の異業界ルールが次第に主流に

今では、中国経済の迅速な発展につれ、中国の住民は消費アップグレードの段階へと入り、人々の観念も絶えず変わり続け、中国のシルバー市場も次第に成熟しつつある。日系企業の行動はより大胆となり、重資産モデルで中国に進出する企業も現れはじめた。進出の方法はますます多様化し、シルバー関連の付属産業もそれに続き、特に新世代の情報化技術革新に基づく「スマート介護」が主流の市場トレンドとなりつつあり、中国の消費者の注目を引いている。そのため、現在は逆に異業界の日本企業が中国のシルバー市場で著しく発展している。

最も代表的な企業がパナソニックだ。パナソニックは伝統的に電気・電子製品を本業としているが、2019年にパナソニックはシルバーヘルスを重点事業として戦略的局面へとあげ、2020年には第15回China AIDに出展し、「松下の介護」の名のもとで正式に中国シルバー市場にデビューした。

わずか数年の間に、パナソニックは一連の極めて大胆な行動をとった。2021年7月、江蘇省宣興市にある「雅達・松下社区」が正式に公開され、パナソニックの空調技術を使って全室に「6C空気循環システム」(酸素、湿度、温度、風、無音、清潔)の居住空間をつくりあげ、その地区の1170戸の住宅の快適で健康的な生活を保障した。パナソニック北東アジア社の本間哲朗社長は、「多くの企業がパナソニックとの提携を求め始め、パナソニックは数年で提供する住宅の規模を毎年1万戸レベルまでもっていきたいと思っている」と語った。

しかしパナソニックの本当の大事業はスマート化されたシルバーケア製品で、これは日本企業のシルバー産業の「新勢力」が、伝統的なシルバー企業と異なるところである。これはより効果的な商業モデルであるかもしれないことを事実は証明している。

これと同時に、パナソニックは中国の賃貸マンション市場の需要に狙いをつけ、中国の大型不動産開発企業である万科と協力し、高齢者が住むのに適した住宅のインテリア・設備を開発している。パナソニックはさらに中国の保険大手である中国太保の傘下にあるシルバーサービス企業と提携し、上海の普陀区に「5G時代のスマート介護コミュニティ」をつくりあげる計画をしており、計画総投資はベッド数が1万1000床にものぼる。

パナソニックだけでなく、2020年からは日立もシルバー介護事業を中国市場の主要な発展方向として位置付けている。日立が浙江省嘉興市と協力した「インターネット+介護」式サービスは、第一回国家級医学・介護結合50社テスト事業の一つとなった。こうしたサービスはさらに山東省威海市でも応用されている。日立はさらに中国のロボットメーカーと協力して介護ロボットを研究開発し、AIスマートサービスを提供している。

山東省済南市では、NECもまた現地政府と共同推進されている「医学・介護結合プロジェクト」に参加している。NECは車いすや便座のメーカーではないが、人工知能などのデジタル化技術を各種の介護設備やサービスの場面で使い、効率を上げ、コストを下げることができる。現在、NECの中国における大きな業務のひとつとなっているのが、高齢化サービスの開拓である。

前述の例は、日本のシルバー産業がしだいに中国で主流となる商業モデルをつくりあげつつあることを意味している。

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